沿 革財団について

昭和16年7月、日清製粉株式会社の創始者正田貞一郎は、会社の拠出金100万円を基金として財団法人農産化学研究会を設立した。
その設立趣旨は、「実利に直接関連する研究機関は必ずしも少なくないが、基礎的研究に関しては設備、経費とも甚だしく貧弱である」という当時の国内事情を憂慮し、農産物に関する化学的研究の促進のために、「研究機関又は研究者に対する援助」等を行うとするものであった。
設立時の理事には、当時の農産化学に関する学会の権威である鈴木梅太郎、坂口謹一郎、水島三一郎が名を連ね、理事長には正田貞一郎が就任した。
同財団による援助金の交付は、昭和27年の改組に至るまで計44件に達した。すべて地道な学術研究への助成であり、企業の社会的貢献が喧伝されるはるか以前の事業である。

戦後のインフレによる貨幣価値の暴落と食生活の実態が戦前とは著しく変容することとなったことに顧み、財団では、「食生活の実態を探求し、栄養・嗜好・経済などに関する基本的研究を遂行して、食生活の改善と合理化に資し、国民の健康に寄与することが肝要」との観点に立ち、昭和28年、あらためて日清製粉(株)の資金援助を受け、主事業目的を「食糧の構成と食生活に関する科学的調査研究」と変更、財団名も「財団法人食生活研究会」と改称した。

改称時の理事長は渋沢敬三元大蔵大臣(昭28~39)、続いて山際正道元日銀総裁(昭40~49)、正田英三郎元日清製粉(株)名誉会長相談役(昭50~平成3)、藤巻正生東京大学名誉教授(平4~24)が歴任し、現在は正田修㈱日清製粉グループ本社名誉会長相談役(平24~)がその任にある。

平成25年4月に公益法人制度改革による公益認定を受け、名称を「公益財団法人食生活研究会」に変更した。